- 鼻中隔延長で出せる長さや高さはどのくらいですか?
- 目安としてですが、3ミリ以上出すことが可能です(個人差があります)。鼻尖の皮膚の厚さや軟骨の状態、使用する軟骨により異なりますが、5ミリ以上延ばすことも可能です。ご希望を考慮した上で最善の方法をご提案させていただきます。
- 軟骨を採取して体への影響はないですか?
- 採取した軟骨が再生することはありませんが、移植手術で用いられる素材として大変よく用いられている箇所でもあります。また、鼻中隔延長に使用する採取量はごく少量のため、変形や機能障害などを起こすことは極めて低いです。術後の影響については体の影響は心配ないと言えます。
- 軟骨を移植した後にズレや飛び出し等はないですか?
- ご自身の自家組織を移植するので、移植した位置に生着します。移植した軟骨が時間の経過とともにズレを起こしたり変形をしたり、飛び出すことはまずありません。
- 術後はどのくらいで通常通りに触れることが出来ますか?
- 状態が安定していないため、術後間もない頃は強い衝撃には注意が必要です。普段通りということですとおよそ術後1カ月程度は必要です。ただ、その間でも優しく触れることは出来るため、日常生活に大きな支障をきたすことはないと思います。
- 傷は出来ますか?
- 基本的にはオープン法で行うので、鼻柱に傷が出来ます。
クローズ法で行うことも可能ですが、細かな調整などがオープン法と比べてやや完成度が低いためおすすめしていません。
- 傷は目立ちますか?
- オープン法で行うため鼻柱部分に傷は出来ますが、正面から見えにくい部分であり、傷も目立ちにくいため、時間の経過と共に殆どわからない程度になります。採取する耳介軟骨は耳の後ろの溝部分から、肋軟骨は胸のアンダーバストの位置ですので、そこに切開線は出来ますが傷跡がなるべく目立ちにくい場所を選んで採取します。傷跡は時間の経過と共に目立たなくなっていきます。
- 麻酔は何を使用しますか?
- 非常にデリケートな手技であり、手術時間も要するため、ご負担の軽減に配慮する意味でも全身麻酔での手術となります。終始眠った状態で手術を行うため、痛みや怖さを感じることはありません。術後には、痛み止めなどの内服薬をお渡しします。
- ダウンタイムはどのくらいですか?
- およそ2週間程度となります(個人差があります)。また、最終的な仕上がりは約4ヵ月後となります。術後1週間ほどの間はギブスによる固定があり、ギブスを抜去後はむくみはありますが、メイクやマスクでカバーできますので、その頃には普通の日常生活に戻られる方も多いです。
鼻中隔延長術
東京院 医師上野 佐知
鼻の軟骨の構造は、大まかに言うと大黒柱の鼻中隔という軟骨と、その横にある翼の形をした鼻翼軟骨で形がつくられています。鼻中隔軟骨のところに耳介軟骨(耳の軟骨)や鼻中隔軟骨の一部、もしくは肋軟骨(胸の軟骨)を移植して柱を立て、形を変えるのが鼻中隔延長術です。
鼻を前に出したり、鼻の向きを少し上向き(アップノーズ)、下向き(ダウンノーズ)にしたり、どのように柱を立てるかで調整することが可能です。
鼻の皮膚の厚さの個人差や、組織の量などでつくることができる鼻の形は制限があります。「どんな形にしたいか」などのご希望と「どんな形を作れるか」の実際をカウンセリング時にシミュレーション重ねてデザインを決定していきます。
皮膚が薄い方の場合、延長量を出しやすく、術後感染が起きにくい、出血もしにくいなどの特徴がありますが、無理をすると移植した軟骨の形が透けて見えてしまうことがあります。皮膚が厚い方の場合は、軟骨の透けるリスクは低いのですが、鼻先がツンとしたシャープな感じは出しにくい、延長量が制限されやすいなどの特徴があります。