To help each patient achieve
their individual beauty aspirations.
美容整形はこの20年で目を見張る進歩を遂げました。再生医療や3Dプリンティング技術の向上といった多くの技術革新があり、優れた治療が安定的に受けられるようになりました。一方で、この時代に生きる世代ならではの問題点も生まれました。SNSの普及によって簡単に自分に適した情報を収集できるようになりましたが、真偽の定かでない偏った情報が溢れかえったことで、本来『人を幸せにする医学』であるはずの美容医療はモラルのない世界に向かって歩み始めています。医療とは医師と患者とのコミュニケーションの上に成り立つもの。健常人の顔や体にメスを入れる美容医療ではさらに繊細なコミュニケーションが求められます。ビスポーククリニックの “Be spoke” とは『話し合う』こと。患者様の不安や希望を丁寧にくみ取って細やかなニーズに応える専門医によるカウンセリングは、未来の患者様の安全を守り、患者様それぞれのベストな結果を導く最も大切な時間です。ビスポーククリニックのカウンセリングでは治療法が決定するまでに時間がかかることもありますが、本来の美容医療はそれだけ綿密でなければなりません。情報過多の時代だからこそ、わたしたちはコミュニケーションを大切にする美容医療業界の発展と後進の育成に貢献していきたいと考えています。
当院の来院される患者様には二つの特徴があります。「自分らしさ」を大切にして最高の自分を求める方、そして長く安心して過ごせる自然さと安全性を求める方です。一番難しく、一番大切なことだと思います。他院修正の患者様や医療従事者の患者様が非常に多いのはそういった理由があります。しっかりと希望を聞き、理想に近づけるお手伝いができたとき、「理想通りになりました」と笑顔で言っていただける瞬間は、美容外科医として大きな喜びです。カウンセリングでは、患者様の希望や治療の目的、環境(ダウンタイム、仕事内容、金銭面、ご家族など)をお伺いできる範囲で確認し、イメージの共有に役立てています。私自身、形成外科医として、美容外科医として、多くの症例に取り組み、専門家と連携して経験を積んできました。今はその経験を活かし、カウンセリング通りの結果に近づけるような技術を開発し、その人それぞれの魅力を最大限に引き出す手術を提供しています。
幼い頃から絵を描いたりモノを作ったりするのが大好きで、美しいモノに囲まれて暮らすのが夢でした。建築家やデザイナ―を目指していましたが、あるテレビドキュメンタリーで形成外科の再建手術を見て、人生が一変しました。有能な形成外科チームが、事故で鼻を失った少年の鼻をゼロから再建して本物同然の鼻を作り上げる姿を見て、「デザインが必要な医療がある」と胸が高まり、進路を変える大きな決断をしました。わたしの『美容外科医』のはじまりです。ビスポーククリニックは、目元・鼻・エイジングケアを治療の三本柱にしていますが、全体のバランスを整えるために輪郭形成や豊胸、脂肪吸引なども行っており、クリニックの専門分野が細分化される中ではかなり珍しいクリニックかもしれません。
美容整形で失敗しないために一番必要なことは何かと聞かれたら、私は迷わず “美意識とバランス感覚のよい主治医を見つけなさい”と答えます。形を整えることとベストなバランスに整えることは必要なスキルが異なりますが、バランスを調節する専門家(美意識とバランス感覚に長けた主治医)がいれば、どちらも兼ね備えた主治医を見つけられなくても、パーツの専門家(形を整える医師)にその内容をオーダーすれば優れた結果が期待できるのです。主治医には依頼しないことも相談に乗ってもらうとよいでしょう。患者様それぞれに合わせた整形計画あるいはエイジングケアの具体的な計画を立ててくれると思います。
すべての人がそうであるように、美容外科医にもそれぞれの役割があると信じています。大好きな美容医療業界をもっと信じられる業界にしていきたい、もっと好きになれる業界にしていきたい、最近はそう考えるようになりました。日常診療では完成度の高い結果を安定して出し続けたい、患者様が迷わないように地道にメディアを通じた情報発信を続けよう、そして緻密さと美意識で世界を牽引する日本の美容医療を仲間の医師らとともに築いていきたい、形成外科・美容外科専門医としての責任感を持ちつつ、夢は大きく、これからも真摯に仕事を続けていきます。
美容外科・形成外科
ビスポーククリニック 理事長