傷跡形成術
傷跡形成術に向いているタイプ
- 傷跡が赤く盛り上がって目立つ
- 過去の傷の後遺症でケロイドがある
- 手術の痕を目立たなくしたい
傷跡形成術のポイント
何らかの原因で傷の治りが遅くなると、皮膚を形成する線維細胞が過剰に生成されて、傷が赤盛り上がりことがあります。瘢痕形成(はんこんけいせい)とは、その幅の広い傷跡や段差のある傷跡を切除して綺麗にする手術です。
傷の幅は細くなっても長さは短くはなりません。場合によっては傷が長くなります。
傷跡形成術の詳細
瘢痕を切除して、周辺の正常な皮膚を内側から縫合します。
※ 傷を完全になくす事は不可能であり、目立たなくするという目的であることをご了承下さい。
また、個人の体質的な要因が大きいため、キズアト修正には限界がありますことをご理解ください。
医師コメント
傷跡ができる限り目立たないような工夫を行う
上野 佐知医師
上野 佐知医師
手術や外傷によりできてしまった目立つ傷を、切り取って再度縫い直す治療を傷跡形成術といいます。
RSTL(Relaxed Skin Tension Line)と呼ばれる皮膚の自然な緊張の向きに合わせて皮膚を切開すると傷跡が馴染んで目立たなくなるのですが、美容目的でない他科の手術の術式によってはこれに沿う傷にすることが難しいことがあります。また外傷で思いがけずできた傷は、幅広い目立つ傷跡として残ってしまったり、縫合した際の糸の跡が残ってしまったりすることがあります。
こういった目立つ傷跡に対し、傷跡がなるべくRSTLに沿うように切開線をデザインして切除し、傷に余計な緊張がかからないよう丁寧に縫合して治療いたします。傷跡形成術は抜糸後のテーピングなどの術後ケアも非常に大切な治療の一部となってきますので、傷跡治療の経験豊富な当院の形成外科専門医にぜひお任せください。
麻酔方法
- 局所麻酔
- 麻酔テープ
- 麻酔クリーム
ダウンタイム・術後経過
ダウンタイム
※個人差があります。
-
腫れ
約2~3 日間(朝晩にむくみを感じます)内出血や感染症になった場合、腫れが長引く事があります。
-
内出血
細かい血管が傷つくと、皮膚の下で出血し切開部周辺が紫色になりますが、1~2 週間で消失します。
-
抜糸
3日~7日目
-
メイク
患部を避ければ、直後から可能です。患部は、1 週間後からメイク可能です。
-
洗顔
基本的に翌日から可能です。
-
入浴・シャワー浴
シャワー浴・入浴は翌日から可能です。
-
完成
約4~6 ヶ月後
-
通院
術後1 週間目
治療後の経過
傷 跡
創部の傷の赤みは数ヶ月かけて薄茶色(色素沈着)から白っぽい線へと変化し改善します。
傷口の盛り上がりと中縫いによる凹み
傷は皮膚の表面だけでなく中の組織も縫い合わせてあります。
傷口に緊張がかからないように中の組織を強めに引きよせます。そのため術後は傷の部分が盛り上がります。その両サイドは糸で引っ張られて凹んでいます。その盛り上がりや凹みは3ヶ月後の経過で平らになります。
施術後に起こりうるトラブル・対応
※トラブルが生じた場合、適宜対応いたします。
- 感染(化膿する)
- 傷の幅が狭くならない
- 傷跡の段差・凹み
- 傷跡が赤く盛り上がる
- 中縫いの糸が出てくる
- 喫煙について
- 喫煙は血液の循環を悪くする為、傷の治りが悪くなります。細菌がついて感染を引き起こす原因にもなります。 術前2 週間前~術後最低1 ヶ月は禁煙をお願い致します。
料金
傷跡形成術 | 顔面(1cm) | ¥55,000 |
体(1cm) | ¥27,500 | |
Co2レーザー(1cm) | ¥35,640 |
※価格は全て税込です。
※保険適用外の自由診療です。
傷跡形成術のよくある質問
-
傷跡はきれいになりますか?
幅の広い傷跡や段差のある傷跡を切除して綺麗にする手術です。 ただし、傷の幅は細くなっても長さは短くはなりません。場合によっては傷が長くなります。
-
術後の腫れはありますか?
約 2~3 日の間は朝晩にむくみを感じることがあります。また、 内出血をおこしたり感染症になった 場合は腫れが長引く事があります。
-
メイクはいつ頃からできますか?
患部以外の部分については直後から可能です。患部は、 およそ1 週間後から可能です。
-
洗顔や入浴はいつから可能ですか?
洗顔については基本的に翌日から可能です。 入浴についてはシャワーなら翌日から可能です。
-
どのくらいの期間で効果を実感できますか?
傷の赤みは数ヶ月かけて薄茶色(色素沈着)から白っぽい線へと変化し改善します。 また、傷は皮膚の表面だけでなく中の組織も縫い合わせてあるため、術後は傷の部分が盛り上がり、その両サイドは糸で引っ張られて凹んでいます。その盛り上がりや凹みはおよそ3ヶ月程度経過すると平らになります。