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ビスポーククリニックのイメージは”百花繚乱”
当院のクリニックイメージは、美容クリニックでは初めての、世界的なフラワーアーティスト 東信氏(Azuma Makoto AMKK 花樹研究所)とコラボレーションした作品です。
ブログ最初の記事は、思い入れの強いこの作品について触れてみたいと思います。
2016年秋、朝日新聞社の『花のない花屋』という企画を通して、東さんから素敵なフラワーアレンジメントが届きました。一見すると個性が強すぎてまとまりがないようにも見える様々な花が、統一感のある素晴らしいデザインのフラワーアレンジメントに仕上がっていました。どの花も主役でも脇役でもなく、それぞれが持っている魅力が私に届くタイミングに合わせて最大限に引き出されていました。ちょうどその頃は、開業に向けての準備を始めたタイミングだったということもあって、毎日異なる魅力を見せる世界的アーティストの作品に大いに勇気づけられました。
クリニックイメージには『それぞれが持つ魅力を最大限引き出す』という当院のモットーを表現したいと常々考えていたので、東さんとの出会いは偶然ではなかったように思います。
何度かの電話での打ち合わせの後、南青山にあるAMKK(東信、花樹研究所)を訪れました。噂に違わず、花屋さんなのに一輪も花がありません。地下の実験室のような空間に通されて、細かな打ち合わせが始まりました。もっとも花が美しい春に、無数の異なる産地の花々が咲き誇った作品にしたい。花に例えてよいかはわかりませんが、人の顔にも同じように無数の魅力があること、そしてその魅力は意外に本人が気づいていないこと、上手に引き出すことが美容外科医の本分であること、など制作チームにも伝わるように時間をかけて丁寧に話しました。
2017年1月、いよいよBESPOKE CLINICと表参道サロンがスタートしました(2017年8月までは旧クリニック名もお借りしていました)。患者様の希望を叶えつつも、整形したことを忘れるような自然さを追求するクリニックとして、新たな一歩を踏み出しました。忙しい日々が続きましたが、手術や学会講演、執筆活動、HP制作といった自分の思いを創作する仕事は不思議なほど疲れませんでした。
2017年3月、花が良い状態に入ったからやりましょうとAMKK(東信、花樹研究所)から連絡がありました。当院のデザイナーらと共に東さんの仕事場に着くと、そこには膨大な種類の花々がこの日に合わせて最高の状態に仕上げられていました。
まさに百花繚乱、どの花も見事に美しく、当院のコンセプトが完全に表現された作品でした。
どの花が一番きれいかと聞かれれば、答えは百通り以上あると答えるでしょう。それぞれが持っている魅力を際立たせるために、あらゆる手が加えられた人工的で自然な傑作でした。
東さんの作品は生花なので3週間ほどで朽ちましたが、最後まで感動を与えてくれました。
そして今も、ビスポーククリニック(福岡)の待合室に写真画として華を添えてくれています。
当院にご来院される患者様の多くは、〇〇のような目になりたい、△△のような存在感のない鼻にしたい、など具体的な希望をお持ちです。もちろん、似合うものがわからないから先生に聞いてみたいという方も来られますが、希望通りのパーツに形を変えることが最終目標ではなく、結果的にバランスがよくなり美しく可愛くなることが治療のゴールであるべきです。東さんが花に対してそうであるように、それぞれのお顔の魅力が最大限引き出されるように手を加えることこそが美容外科医に求められるものなのです。当たり前のようで当たり前になっていないからこそ、わたしたちは一番大切なコンセプトを花に乗せて届けようと考えたのです。
東さんの作品は、商業施設やアパレルブランド、飲食店などでも用いられ、街中で目にすることも増えました。それぞれのオーダーに合わせつつ、常に新しい表現にこだわる姿勢から私たちも色々なことを学ばせていただきました。